Date:  Wed, 07 Jun 2006 12:36:48 +0900
Subject:  【オブジェクト倶楽部: 2006-21号】
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                          No.142 2006/06/07

■ I N D E X
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┣【Topics】オブジェクト倶楽部2006夏イベント好評受付中です!
┣【Topics】JUDEコミュニティサイト、オープンしました!
┣【Topics】「ふつうのHaskell写経会」やってます
┣【PF】ふりかえりガイド(番外編) - ふりかえりガイド公開
┣【PF】アジャツール - Agileなツール紹介[12]
┗【アンケート】気になるシステム業界 ホントのところ

〇━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━T o p i c s━
 〇 オブジェクト倶楽部2006夏イベント好評受付中です!
  〇 〇━━━━━━━━━━━━━ ━━・ 
好評受付中です!みなさんのご参加を心よりお待ちしております!

イベントページはこちらから
http://www.objectclub.jp/event/2006summer/
盛りだくさんの講演・セッション内容はこちらから
http://www.objectclub.jp/event/2006summer/session

★ライトニングトークスは11名公募(テーマ自由)。まだまだ募集中です。
  既に参加登録済みの方でもOKです。6th-event-staff@ObjectClub.jp までご
  連絡ください。

〇━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━T o p i c s━
 〇 JUDEコミュニティサイト、オープンしました!
  〇 〇━━━━━━━━━━━━━ ━━・ 
JUDEは、この度、ユーザーの皆様の自由な意見交換・情報共有の場として、
コミュニティサイトをオープンしました。UML やマインドマップがテーマの
フォーラム(掲示版)、開発者の素顔が見えるブログ、JUDEの最新リリース
情報など、役に立つ楽しいサイトにできるようコンテンツの充実に努めます
ので、ぜひご活用ください。現在、準備中の新しい企画もございますので、
お楽しみに。JUDEコミュニティサイト → http://jude-users.com/ja/

また、6月8日(木)にはマインドマップ単独ツール「JUDE/Think!」を発売します。
マインドマップが一層身近になるJUDE/Think!もぜひどうぞ。
http://jude.change-vision.com/jude-web/product/think.html

〇━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━T o p i c s━
 〇 「ふつうのHaskell写経会」やってます
  〇 〇━━━━━━━━━━━━━ ━━・ 
「ふつうのHaskell」のサンプルコードや練習問題を淡々と写経(写本)する勉強
会「ふつうのHaskell写経会」をやってます。オブジェクト倶楽部のメンバーと
Haskellを勉強してみませんか?初心者歓迎です。お気軽にお越しください。

第1回おつかれさまでした。
「ふつうのHaskell写経会」第2回は予定通り6/9(金)19:00〜20:00です。

■とき
毎週火曜、金曜 19:00〜20:00
■ところ
(株)永和システムマネジメント 東京都港区芝浦4-16-23 AQUACITY 芝浦5F
■持ってくるもの
  -ふつうのHaskell(必須ではありませんがあったほうが良いと思います)
  -GHCがインストールされたノートPC(必須ではありませんがあったほうが良い
   と思います)
  -やる気、興味
■お問い合わせ等
  editors@ObjectClub.jpまでお願いします。
■参考リンク
  -ふつうのHaskell
  http://www.amazon.co.jp/o/ASIN/4797336021/xpjp-22
  -GHC
  http://www.haskell.org/ghc/
  -永和システム地図
  http://www.esm.co.jp/us/maptky.html

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■
┗【PF】ふりかえりガイド(番外編) - ふりかえりガイド公開

こんにちは、天野勝です。
7回にわたって連載した「ふりかえりガイド」を一本の文書として公開いたしま
す。
http://www.ObjectClub.jp/download/files/pf/RetrospectiveMeetingGuide.pdf
(214KB)

公開したふりかえりガイドは、7回の連載を寄せ集めたものに多少の加筆、訂正
を加えたものになっています。連載を読まれていた方には、あまり新しいとこ
ろはないかもしれません。でも配布するのには多少便利になっていると思いま
す。ぜひ、どんどん配布してふりかえりを広めてみてください。

コメント付きの目次から、その内容がご想像できると思います。

  ■目的
    ふりかえりを行う目的を定義します。
  ■ふりかえりの進め方
    ふりかえりを進める時の基本ステップをご紹介します。
  ■KPT(Keep/Problem/Try:けぷと)によるふりかえりの進め方
    KPTフォーマットを使ったふりかえりの進め方を説明しています。
  ■ふりかえりのヒント
    ふりかえりの効果的に行うヒントをご紹介します。
  ■ふりかえりが成功する理由
    ふりかえりが機能するのそのからくりについて説明しています。
  ■ふりかえりの現場
    ふりかえりを行う雰囲気をシナリオ形式でお伝えします。
  ■おわりに
  ■謝辞
  ■コメントつき参照文献

このふりかえりガイドは、筆者としては不十分な内容だと思っています。タイ
ムラインによる思い返しの方法や、ふりかえりのアンチパターンも追加したい
のですが、気が済むまでこねくりまわしているといつ完成するかも分かりませ
んので、まずは公開してみます。

そして、みなさまからのフィードバックを得て、徐々に成長させていければと
思っています。みなさまの「気づき」に「名前づけ」してeditors@ObjectClub.jp
までお送りください。また、mixiのコミュニティ「国際ふりかえり学会」でも、
地道に活動を行っています。ご興味のある方は覗いてみてください。(天野勝)
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┗【PF】アジャツール - Agileなツール紹介[12]

●はじめに
今回はProject Facilitation(PF)でもお馴染みのタスクかんばん(かんばん)で
す。広く認知されているプラクティスではありますが、今回はかんばんについ
ての筆者の気づきをメインに書いてみます。

●タスクかんばん
かんばんは、壁(またはホワイトボード)に3つの区画を作って、それぞれの区画
にToDo(未着手)、Doing(着手)、Done(完了)の状態を割りあてて、タスクを管理
するというプラクティスです[*1]。オブジェクト倶楽部の面々のプロジェクト
では既にデフォルトプラクティスとなっていますが、チームによって若干運用
が異なっています。

一番多いのが付箋にタスクを書いて、かんばんに貼っておくというスタイルで
す。このスタイルだと、作業の状態が完全にかんばん上で表現されるので、誰
が何をやっているかがすぐにわかります。ただ、付箋には「かんばん上のラベ
ル」つまり「かんばん上で貼っておくだけの存在」としての意味しかもたない
と、移動し忘れなども起きやすい気がします。ただ、付箋を使うことで手軽に
できるのが利点と言えるでしょう。

次に紹介するかんばんは、タスクカードを貼っておくというスタイルです。筆
者のプロジェクトではこのスタイルです。このスタイルでは、タスクカードを
作業する時に席へ持っていくことになります。タスクカードは「かんばん上の
ラベル」という意味だけでなく、「タスクの実体」としての意味も含んでいま
す。タスクを行うために、必ずカードを手にするというプロセスになっている
ため、移動し忘れなどが起きにくくなります。しかしカードを手元に持っていっ
てしまう以上、中間のDoing状態が見えにくくなります。その場合は、作業者が
カードを持っているので席に行って確認することになります。Doingには一日の
作業を終えた時点での着手済み、未完了なタスクを貼ることになります。

あるチームでは、3つの状態以外に「タスクが落ちた(やらなくなった)」状態を
示す区画や、「受け入れ」状態を示す区画を作って運用していることもあるよ
うです。いずれにしても、かんばんはシンプルなため、チームによって運用方
法を容易にカスタマイズできるのがポイントと言えるでしょう。

●かんばんの利点
かんばんは「チームの全体の作業量と、その状態が一目でわかる」というのが
最大の売りです。まさに「見える化」の真骨頂だと言えるでしょう。では、こ
の「見える化」は誰のためでしょうか?チームメンバーのため?リーダのため?
マネージャのため?このことを考えるうちに「はっと」気づいたのです。

筆者の結論は、かんばんはあくまでも「チーム、つまり開発を進めるメンバー
のため」というものです。リーダやマネージャに対しての「見える化」は副次
的なものに過ぎないのです。まずメンバーが、自分達のためにチームの状態を
「見える化」する事でその効果を享受します。メンバーが自分達のためにして
いることが、実はリーダやマネージャにとっても効果的なことである、という
状態を作りだすことこそが、かんばんの最大の利点ではないのか、ということ
に気づきました。

自分達のために行っていることが、他人のためにもなっているという状態は、
もしかしたら「共生関係」という言葉で表現できるのではないか、という気が
しています。共生関係とは「カクレクマノミとイソギンチャク」や「アブラム
シとアリ」のように、共に生活することで、一方または相互が利益を得るよう
な関係のことです。共生関係にある生物は、それぞれは自分のためにしか行動
していませんが、結果として互いに利益を得る関係になるのです。

言い換えると、かんばんによる「見える化」はチーム、リーダ、マネージャが
それぞれWin:Win:Winの状態を作り出すことである、と言えるでしょう。

●まとめ
タスクかんばんは、紛れもなくアジャツールです。そしてかんばんがもたらす
「見える化」はチームで開発を担うメンバーのためでありながら、リーダやマ
ネージャにも利益をもたらします。「誰かのため」ではなく「自分達のため」
に行ったことが「関わる人全て」にとって良い状態へ向わせるということは、
とてもPF的ではないでしょうか。(懸田)

[1] :http://www.objectclub.jp/download/files/pf/ProjectFacilitation20051124.pdf
     (3148KB)
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┗【アンケート】気になるシステム業界 ホントのところ

今週は「システム業界、どんなところが一番嫌いですか?」のホントのところ。
前々回ではシステム業界のどこが一番好きか、について聞いてみました。その
回答のなかで、特に好きなところはない、と答えた方が結構いらっしゃいまし
た[*1]。では、逆にどんなところが嫌いなのか、みなさんに聞いてみようと思
います。

  拘束時間が長かったり、1日の就業時間が不安定。
     http://www.ObjectClub.jp/special/kininaru/vote?vol=108&choice=0
  給料が割に合わない。安い。
     http://www.ObjectClub.jp/special/kininaru/vote?vol=108&choice=1
  仕事が面白くない。
     http://www.ObjectClub.jp/special/kininaru/vote?vol=108&choice=2
  思ったより充実感、達成感がない。
     http://www.ObjectClub.jp/special/kininaru/vote?vol=108&choice=3
  技術についていけない。
     http://www.ObjectClub.jp/special/kininaru/vote?vol=108&choice=4
  自分にはプログラムなどが向いていない。
     http://www.ObjectClub.jp/special/kininaru/vote?vol=108&choice=5
  不健康、運動不足、太る。
     http://www.ObjectClub.jp/special/kininaru/vote?vol=108&choice=6
  モテない。。
     http://www.ObjectClub.jp/special/kininaru/vote?vol=108&choice=7
  嫌いなところはありません!
     http://www.ObjectClub.jp/special/kininaru/vote?vol=108&choice=8
  それは秘密です。
     http://www.ObjectClub.jp/special/kininaru/vote?vol=108&choice=9
  ちょっと語らせて!
     editors@ObjectClub.jp まで詳細を!!

[1]: 前々回の結果はこちら。
     http://www.ObjectClub.jp/special/kininaru/vol106/PlonePopoll_results2

アンケート結果はオブジェクト倶楽部サイト上にて公開します。お楽しみに。
なお、前号「あなたの職場はどれくらいにぎやかですか?」の結果は公開中。
ぜひご覧下さい。
⇒http://www.ObjectClub.jp/special/kininaru/vol107/PlonePopoll_results2
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┗編集後記

こんにちは、編集人です。最近恐ろしいニュースが後を絶ちませんね。家族が
家族を、隣人が隣人を、信じていたはずの本当に身近な人によって引き起こさ
れる、とても悲しい結果です。「まず、相手を信じてみる」ということがどん
どん難しくなっていきそうな昨今に、本当に心が痛むばかりです。でも、だか
らと言って、そこでコミュニケーションを捨ててしまうのではなく、良い繋が
りを地道に育てることを惜しまないようにしていきたいものです。

さて、オブジェクト倶楽部7月カレンダーの電子データを公開しています。7月
のテーマは「バーンダウンチャート」。今週の記事で紹介しているかんばんと
ともに、試してみるのはいかがでしょうか。
http://www.ObjectClub.jp/special/#calendar

今週の強引な一言
*** 会うは別れの始め(ことわざ)***
プロジェクトで短期間しか一緒に仕事をしないからといって、プロジェクトの
メンバーとあまり関わらないようにするのは、いかがなものでしょう。どんな
出会いも人間的な素晴らしい出会いとなる可能性を秘めています。また、いっ
とき別れたとしても、人と人との良い関わりの記憶は、きっとどこかで再び繋
がりをもたらすことでしょう。
(まにわ)

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■ 編集代表:平鍋  健児
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