Date:  Wed, 17 May 2006 20:54:50 +0900
Subject:  【オブジェクト倶楽部: 2006-18号】
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                          No.139 2006/05/17

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┣【Topics】オブジェクト倶楽部2006夏イベント詳細ページ公開!
┣【プログラミング】新連載:ゆるーいHaskell[1]
┣【ツール】世界初のアプリケーションサーバと、
┃          それに影響を受けたプロダクト(5)
┗【アンケート】気になるシステム業界 ホントのところ

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 〇 オブジェクト倶楽部2006夏イベント詳細ページ公開!
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イベント詳細ページの公開をはじめました。下記ご覧下さい。
http://www.objectclub.jp/event/2006summer/

今回も盛りだくさんの講演・セッション内容です。ぜひご期待ください!

イベント概要は下記の通りです。

日時:2006年6月29日(木) 10:00〜18:30 (懇親会19:00〜21:00)
場所:国立オリンピック記念青少年総合センター
      http://nyc.niye.go.jp/
テーマ:『ソフトウェア開発の守破離』〜基本・挑戦・その先にあるもの〜
内容:講演、ワークショップ
参加費:講演会4000円、懇親会4000円

★参加登録開始は、5月24日(水)頃を予定しています。次回メルマガで再び告知
  いたします。

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┗【プログラミング】新連載:ゆるーいHaskell[1]

はじめまして、西川です。

今回から関数型言語Haskellの記事を書かせていただくことになりました。私自
身Haskellの初学者なので不安もありますが、この連載を通して読者の方ととも
にレベルアップしていければ、と考えています。よろしくお願いします。この
連載では、何かと難しいと思われがちなHaskellを、できるだけ「ゆるーく」学
習していくことを目的としています。関数型だから何だかんだと肩肘はらず、
リラックスして楽しんでプログラミングしていければ、と思います。

Haskellを御存知ない方もいるかもしれないので、簡単に説明します。Haskell
は数多ある関数型言語の汎用言語となるために、研究者たちが集まって作られ
ました。1987年のことです。Haskellは遅延評価、高階関数、パターンマッチン
グ、静的型付けなどの特徴を持っています。これらの機能についてはぼちぼち
説明していきます。現在の最新安定版はバージョン98です。1998年にそれまで
の最新バージョンであった1.4に、マイナーチェンジを加えたものをリリースし
ました。それをバージョン98と呼んでいます。[*1]

ちなみに関数型言語というのは、いろんなものが関数でできているプログラミ
ング言語という程度の認識で構いません。今のところは。
しばしば誤解されているようですが、C言語は関数型言語ではありません。C言
語は手続き型言語と呼ばれるものに分類されます[*2]。何が異なっているのか
についてはおいおい説明していきます。

前後しますが、Haskellバージョン98というのは言語の仕様です。Haskellの処
理系としましてはGHC、Hugs、nhcなんかがメジャーです。この連載ではGHC6.4
以降を対象としたいと思いますので、参考URL[*3]からインストールしてくださ
い。次回は定番「Hello,World!」をやります。(西川)

[1]: http://www.sampou.org/haskell/report-j/preface-13.html

[2]: http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%97%E3%83%AD%E3%82%B0%E3%83%A9%E3%83%9F%E3%83%B3%E3%82%B0%E8%A8%80%E8%AA%9E%E4%B8%80%E8%A6%A7

[3]: http://www.haskell.org/ghc/
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┗【ツール】世界初のアプリケーションサーバと、
            それに影響を受けたプロダクト(5)

5月に入ってなんだか梅雨みたいな天気。。。そうそうアップルからついにビッ
グニュースが!?と思ったら、5月9日は空振りでした。。まぁ噂サイトの内容
なんであまり期待してませんでしたが。でもソフトバンク(ボーダフォンかな)
が、アップルと「iPod」機能付きの携帯電話端末を共同開発する方向で最終調
整とか。。番号ポータビリティも近くなり、このニュースの先行きに興味津々
のきしだです。

さて、前回までEOFとそれに影響を受けたプロダクトを紹介してきましたが、今
回からはフロント側のフレームワークの紹介です。

フロント側におけるアプリケーションサーバの機能で、WebObjectsがもってい
る特徴は「Webページ生成の合理化」です。WebObjectsでは、デザイナーが作る
HTMLと、画面遷移や画面に表示するべきデータなどの画面上の動的要素を、効
率的に管理することで、分業をより可能にしています。

WebObjectsでは、これを「WebObjects フレームワーク」[*1]と呼びます。この
フレームワークは、インターフェースとセッションの管理機能を持っています。
デザイナーが作るWebページ(HTML)が「テンプレート」、プログラマが作るJava
のクラスが「ロジック」、HTMLとJavaのやり取りを設定するファイルが「バイン
ディング」と呼ばれる要素で構成され、それぞれ「コンポーネント」という単
位になっています。

WOFではリンクやフォームなど、サーバサイドへリクエストを送信する際に、設
定に応じてフォームの入力値が適切なコンポーネントに変換されます。リンク
やボタンをクリックすると、コンポーネントメソッドが呼び出されるようにも
なっています。またセッション管理機能によりコンポーネントはHTTPリクエス
トを越えて保持されます。これらが全てGUIツールによって管理でき、XMLの暗
号のような設定から解放されます。

Webサイトを作るうえでの悩みは、デザイナーはJSPや特殊なHTMLタグの知識が
ないということです。開発サイドで編集したものを、後に編集することは困難
です。一応、デザイナーが良く使うDreamweaverにはJSPエディタも付いていま
すが、それだけではプレビューイメージが掴めないため、現実には困難です。

WebObjectsの開発者であれば、HTMLテンプレートを作成するのに「WebObjects
 Builder」を使います。このツールは、DreamWeaverのようなツールと比較する
と機能は劣りますが、WebObjectsのコンポーネント(エレメント)を配置して、
ロジックとどうやって連携するかを設定する上で必要なツールです。デザイナー
からHTMLが仕上がってきた後で、編集するのにも使います。このツールではHTML
をJSPに変換して、ブラウザでは見えなくなってしまうような変換が行われない
ため、WebObjectsの設定を組み込んだ後でも、デザイナーが再度HTMLを編集す
ることが可能になり、分業化が進みます。

BuilderでHTML上にコンポーネントを配置するには、ダイナミックエレメントや
ディスプレイグループと呼ばれる、WebObjects用のオブジェクトを置きます。
Builderのエディタウィンドウには、一般的なHTMLタグ(Table、Form、Input等
々)の他に、これらのオブジェクトを配置し対になるJavaクラスの変数名を、そ
の属性(Attribute)にセットします。これを「バインド」といいます。

WebObjectsの標準エレメントには、あらかじめ機能をもったものが多数用意さ
れています。 一般的なWebアプリケーションを開発する上では十分すぎるほど
です。特に特徴的なのは、ディスプレイグループで、これまでに紹介したEOの
コンポーネントを直接操作することができるのです。つまりWOFとEOFを組み合
わせることで、データベースの値を容易に画面上に表示したり、コンテキスト
(セッション)単位にトランザクションを管理し、ショッピングカートといった
コンポーネントを容易に設置できるのです。これそこが統合フレームワークで
あるWebObjects最大の特徴とも言えます。

次回はWebObjectsシリーズの最後となります。View側の機能を持つWOFに影響を
受けた製品・ツールを紹介したいと思います。(きしだ)

[1]: 長いので略してWOFと呼ぶのがWebObject通です。
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┗【アンケート】気になるシステム業界 ホントのところ

今週は「転職、何回したことありますか?」のホントのところ。この業界、一
度や二度の転職なんて当たり前、っていう気がしているのは私だけでしょうか?
新たな挑戦やステップアップのために職場を移るのは、決して悪いことではな
いと思っています。みなさんは、何回転職したことがあるのでしょう?今、す
でに転職先が決まっている人は、それも回数に入れてみてくださいね。

  1回。
     http://www.ObjectClub.jp/special/kininaru/vote?vol=105&choice=0
  2回。
     http://www.ObjectClub.jp/special/kininaru/vote?vol=105&choice=1
  3回。
     http://www.ObjectClub.jp/special/kininaru/vote?vol=105&choice=2
  4〜5回。
     http://www.ObjectClub.jp/special/kininaru/vote?vol=105&choice=3
  6〜7回。
     http://www.ObjectClub.jp/special/kininaru/vote?vol=105&choice=4
  8回以上。
     http://www.ObjectClub.jp/special/kininaru/vote?vol=105&choice=5
  転職したことありません!
     http://www.ObjectClub.jp/special/kininaru/vote?vol=105&choice=6
  それは秘密です。
     http://www.ObjectClub.jp/special/kininaru/vote?vol=105&choice=7
  ちょっと語らせて!
     editors@ObjectClub.jp まで詳細を!!

アンケート結果はオブジェクト倶楽部サイト上にて公開します。お楽しみに。
なお、前号「今年のゴールデンウィークはどう過ごしましたか?」の結果は公
開中。ぜひご覧下さい。
⇒http://www.ObjectClub.jp/special/kininaru/vol104/PlonePopoll_results2
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┗編集後記

こんにちは、編集人です。この夏も、オブジェクト倶楽部イベント、やります
よー。すでに準備に大わらわだったりもしますが、今回もがんばります!たく
さんの方に来ていただけることを心から願っています。ところで、今回のイベ
ントページ、今までとちょっと雰囲気が違いますよね?実は今週号のメルマガ
でも記事を書いている、きしださんのデザインなんです。表示スタイルも3種類
から選択できますので、みなさんぜひ試してくださいね。

今週の強引な一言
*** 休むも相場(株式相場の格言) ***
気合だ、根性だと自分を奮い立たせて無理をするのも感心しますが、倒れてし
まっては元も子もありませんよね。適切なときに適切な休息を取ること、これ
もセルフマネジメントの重要な要素です。 
(まにわ)

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■ 編集代表:平鍋  健児
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